サウナは痩せる?!効果的な入り方やどのくらい痩せるかを詳しく解説!

この記事の執筆者

和田拓巳

フィジカルトレーナー

和田拓巳

プロスポーツトレーナー歴 20年  プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院勤務で得たケガの知識を活かし、リハビリ指導も行う。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。 現在、様々なメディアで執筆活動・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信中。 2021年11月 著書「見るだけ筋トレ」(青春出版社)

サウナって痩せるの?

 

運動も食事制限もしたくないけど、ダイエットしたい!そんな人が取り組みやすいダイエット方法の一つとして紹介されているのが「サウナ」
本当にサウナに入るだけで痩せることはできるのでしょうか?

どのくらい痩せると言われている?

結論から言えば、サウナで「痩せる」ことはできます
ただし、「サウナで痩せる!」という情報をそのまま鵜呑みにするのは注意が必要です。
まず、「痩せる」とはどういうことか考えてみましょう。

「痩せる」とは体重が落ちること。体重が減るという点で考えるならば、サウナは効果があるといえるでしょう。
しかし、皆さんが期待している体脂肪が落ちるとか、カラダが細く見えるなどの効果はほとんど期待できないと思ってください。なぜならサウナで減少するのは脂肪ではなく水分だからです。暑さによる発汗によって体重が落ちるのです。

このような減量法は、体重制限のある競技アスリートなどが最終的に体重を調整する際に使うテクニックの一つとしては効果的です。しかし、サウナだけで健康的で適切なダイエットをしようと思っても、それは不可能です。

和田拓巳

じゃあサウナはダイエットに意味がないのか?といえば、そうではありません。実はダイエットに役立つ効果が期待できるのです。

 

サウナの効果

 

ではサウナにはどのような効果があるのか確認してみましょう。

ヒートショックプロテインを増やす

ケガや病気をした人が温泉でカラダを癒す、そんな話はよく聞きます。暖かさによってリラックスできるなどの心理的な効果はもちろんですが、じつはヒートショックプロテイン(HSP)というたんぱく質の効果によってもたらされる効果であることが注目されています。

HSPはカラダが温まること(熱ショック)で増えるたんぱく質のこと。HSPが増えると、損傷した細胞を修復したり保護したりする機能や、ケガの直りが早くなるなどの効果が高まることが分かっています。
また、HSPにはコラーゲンの機能を保ち紫外線から身を守るなど、美肌づくりにも役立ちます。

サウナをダイエットに活用したいなら、このHSPが大切。HSPを体内に増やすことで筋肉の回復が促され、筋肉づくりに役立ちます。研究ではヒートショックプロテインが増えることによって、運動能力の向上も期待できるという発表もあります。運動とサウナを組み合わせることでHSPの効果を最大限に得ることができるのです。
筋トレ後はシャワーで済ますのではなく、サウナを活用するとよいでしょう。

代謝を高める

体温が上がり血行が良くなることで、代謝を促すことができます。

代謝が上がることで疲労物質の除去を促したり、自律神経を整えホルモンの働きを整えるなどの体調面、免疫力の向上や血圧の低下などの健康面など様々なメリットがあります。

カラダの調子が悪ければ、ダイエットに取り組む意識も低下してしまいます。サウナは内側からカラダを整え、ダイエットをサポートしてくれるのです。

効果的なサウナの入り方

サウナに入るなら効果の高い入り方をしたいですよね。ここでは効果的なサウナの入り方を紹介します。

水風呂が効果を高める

 

 

サウナとセットになっているのが水風呂。この水風呂には大きな役割があります。
体温が高まっているサウナ後は、血管が拡張している状態です。そのあとに水風呂に入ることで血管が収縮し、血管のポンプ作用を働かせることにつながります。そのポンプ作用が血流を促し、疲労物質の除去を促すのです。

和田拓巳

ただし、急激な温度差によってカラダに負担がかかるのは確か。体調がすぐれないときは無理をせず、水風呂に入らないようにしましょう。

暑いのが苦手な人は、ミストサウナでゆっくり

 

一般的なサウナは80~100℃くらいの温度に設定されています。その暑さや息苦しさからサウナが苦手…という人もいるかもしれません。

そんな人はミストサウナなどの低温度のサウナを活用してみましょう。ミストサウナであれば40~50℃くらいの温度に設定されているため、暑さも息苦しさも感じません。

ミストサウナなどの低温のサウナにゆっくり入ることでもHPSの効果を得ることができます。HSPの効果を得るには40℃の場合は20分、41℃なら15分、42℃では10分必要といわれています。暑いサウナが苦手な人は低温のサウナにゆっくりリラックスしながら入るようにしましょう。

水分摂取は必須

 

暑いサウナでは、汗を大量にかくため水分補給が欠かせません。サウナは我慢するものではありません。サウナで暑さを限界まで我慢して、喉がカラカラになった後に飲む水やビールが美味しいんだよなぁ…なんていう人はいないでしょうか?そのような水分摂取の仕方では、カラダに悪影響をもたらします。

そもそも水分は摂取してもすぐに体内には吸収できません。そのため、サウナに入る前から水分はしっかり摂取しておくようにしましょう。

交代浴は2~3セットを目安に!サウナ後の保温もしっかり

 

サウナ→水風呂の交代浴を1セットとして、2~3セット行うと効果がより高まるとされています。

また、サウナや水風呂に入った後は、しっかり保温するようにしましょう。
しっかり保温をした状態で、寝転んだり外気浴などでリラックスするとよいでしょう。

まとめ

サウナでは直接ダイエットすることはできませんが、ダイエットのサポートとしては大いに活用できます。
健康的なダイエットには運動・栄養・休養のバランスが必要です。
カラダの内部の調子を整える、リラックスした時間を作りカラダやメンタルをリラックスさせるなどに効果のあるサウナは、休養の部分で大きな役割を果たすのです。
サウナだけで痩せよう!というのではなく、運動も食事コントロールも並行しながらサウナを活用するようにしましょう!

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