この記事の執筆者
フィットネスライター
Tony(トニー)
海外でフィットネスジムを運営しているTonyです。自身もパーソナルトレーナーとして活動しており、トレーニング指導、ダイエット指導食事、筋力増強など幅広いカラダに関するお悩み解決のサポートをしております。
ダイエットついて語る際に「痩せ体質」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思います。これは文字通り「痩せやすい体質の人」を指す言葉ですが、痩せ体質には「褐色脂肪細胞」というキーワードが関係しています。あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、褐色脂肪細胞は「痩せる細胞」と表現されることもあるほど、ダイエットに深く関係しているのです。そこで今回は「なぜ褐色脂肪細胞が痩せる細胞と言われるのか」を少し深掘りして解説していきたいと思います。記事内では痩せる細胞を増やす方法についても触れておりますので、皆さんも痩せる細胞を味方につけて、痩せ体質を目指してみてはいかがでしょうか。
褐色脂肪細胞とは?
多くの方がご存知の通り、人の体は普段から体温を一定に保つために熱を生産しています。例えば、寒い場所にいると体がガタガタ震えるという現象が起こりますが、これも体を小刻み動かして熱を発生させようとする体の機能です。他にも熱を発生させる機能の一つに「褐色脂肪細胞」があり、脂肪を分解することによって熱を発生させることができるのです。褐色脂肪細胞は新生児の体に多く存在しており、成人になるにつれて減少していくことがわかっていますが、それでも成人の体熱生産に貢献していると考えられています。このことから褐色脂肪細胞が多く、活性化している方は脂肪を燃焼しやすい「痩せ体質」ということが言えるのです。
減る原因と増やし方
減る原因
褐色脂肪細胞が減少する原因として最も影響するのが加齢です。年齢とともにどんどん減少していくことがわかっており、特に40歳以降は減少が顕著というデータがあります。このことは中年太りという言葉が裏付けているのかもしれません。その他の原因として運動不足も褐色脂肪細胞の機能低下を招く可能性があると言われています。
増やし方はあるの?
以下の方法で増やしたり、活性化させることが可能といわれています。
(1)茶カテキンを摂取する
花王株式会社と北海道大学の共同研究によると、緑茶などに含まれる茶カテキンによって褐色脂肪細胞が活性化されたという結果がわかっています。1日当たりに1000mg程度のカテキン摂取で効果がでたようです。通常のペットボトル緑茶は500mlあたり150mg程度のカテキンが相場なので、1000mg摂取するには3リットル以上を飲む必要があり現実的ではないですね。カテキン含有量が多いカテキン緑茶やヘルシア緑茶などの商品を選ぶのがおすすめです。
(2)サウナと水風呂を繰り返す
褐色脂肪細胞が熱を発生させるタイミングの一つとして、寒冷刺激を受けた時があげられます。つまり外部から体を冷やすということになります。サウナと水風呂を繰り返す行為によって褐色脂肪細胞の熱生産機能を刺激し、活性化できるといわれています。
よく比較される白色脂肪細胞とは?
白色脂肪細胞とは?
我々の体には大きく分けて2種類の脂肪細胞があり、そのうちの一つが白色脂肪細胞であり、もう一つが先に説明した褐色脂肪細胞となります。簡単にいえば、私たちが普段表現する「脂肪」「体脂肪」「ぜい肉」というものにあたるのが白色脂肪細胞だと考えると良いでしょう。
褐色脂肪細胞との違い
両者は担っている機能が異なります。まず、食事から摂取し消費しきれずに余ったカロリーを体脂肪として蓄える機能をもつのが白色脂肪細胞です。そして褐色脂肪細胞は脂肪を分解することによって熱を発生させる機能を持ち、白色脂肪細胞を小さくする働きもあります。
まとめ
今回は痩せる細胞と言われている褐色脂肪細胞について解説をしました。体脂肪を燃やしてくれる痩せる細胞を活性化させればダイエットのサポートや痩せ体質への改善が期待されますので、ぜひ参考してみてください。